幼なじみが父親宣言。
「只今社長をお呼びしますので、こちらでお待ちいただけますか?」

「あ、はーい」

応接室に通される。

「では……」

パタン……とドアが閉められ、大手町さんの足音が遠ざかる。

「はぁ……ちょっと疲れたね」

ボスンッ!とふかふかのソファーに腰を下ろす。

「そーだな……」

智史が向かい側に同じく座った。

心地好い疲労感と、ソファーのふかふか感に、少し微睡む。

(ね、眠くなって来たっ!)

別に寝てもいいんだけど、アホみたいな寝顔を晒す訳には行かない。

(今日は可愛くいるんだっ!)

カッ!と目を見開き、必死で我慢する。
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