ある獣人少女のはなし



「あのね、この薬草を昼までにとってきてくれないかしら?」

と師匠に本を渡された。

その内容に驚いた私の顔は物凄く真っ青になっていたことだろう。

「ちょ、し、師匠、これ……。
ムーン草じゃないですか!?」

まるで三日月のような花がつくその薬草は、幻の薬草という呼び名の通り、滅多に見つからない薬草である。

その薬草で薬を作ると、どんな奇病でも治るという。

だが育てるのは難しく、植え替えるとたちまち枯れてしまうとか。

だから見つけるしか道はないのだが……。


最近見つかったのって六十年は前って聞いた気がする(白目)


「無理です、無理ですよ!?」

「無理って言うからできないのよ。それにこれはお願いじゃなくて、命令よ」

ギロッと効果音が付きそうなほど睨まれた。

いくしかないか……(泣)


< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

腐日記
炯香/著

総文字数/692

ノンフィクション・実話5ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop