マスク君の秘密【短編】
ガラ…
「みんな、離れろ!」
「近寄んな!」
「ヤンキーだ!」
「逆鱗に触れんなよ!」
お前等…小声で言ってるみたいだけど…丸聞こえ…。
ハァ…
俺はため息をつきながら、席に座る。
今の席はそこそこ気に入ってる。
なぜなら、1番後ろの窓際。
よそ見してても、先生や生徒もどいつもこいつも、注意しないから楽ですむ。
でも…椅子を引くだけで隣の女子がビクッとする。
となりが女子なのがネック。
ま、そうだよな。
俺なんかにビクッとこない奴いないし。
別に傷つくとかない。
いつものことだ。
いつも通りに過ごす毎日だ。
そんな時に変化球がやってきた。