レーザービームの王子様
ちょうど2本目のおだんごを食べ終えたところで、ドアをノックする音が耳に届いた。
おいしいみたらしだんごと緑茶ですっかり和んでしまっていた私は、何の警戒もせずに「どうぞー」と軽く応えてしまう。
ガチャリとドアが開き、のんきに咀嚼しながらそちらへと顔を向けた瞬間──驚きのあまり、動作も思考も停止した。
「なんだ、待ちくたびれてるかと思ったのに優雅におやつタイムかよ」
呆れ顔でそう言って、ずかずかと室内に入ってきたやたらでかい人物。
なんとか口内のおだんごを飲み込んだ私は、近付いて来るその人と目を合わせたままガタッと勢いよく席を立った。
「は……っ?! 久我 尚人??!」
「どーも、数日ぶり」
口の端を持ち上げて嫌味っぽく笑う男性──久我 尚人を見上げながら、私は唖然とする。
八等身の抜群のスタイルに、自信に満ちた切れ長の瞳。
キャップをかぶっていたせいか、艶のある黒髪はちょっとだけへたってしまっている。
上半身は黒いアンダーシャツだけど、下はまだ土のついたユニフォーム姿で。……間違いなく、さっきまでグラウンドで野球の試合をしていた久我選手だ。
え、てことはつまり……柴沼さんが言ってた“ある人”って、久我 尚人だったってこと??! あの人かわいい顔してとんだスクイズ決めていきやがったーー!!
おいしいみたらしだんごと緑茶ですっかり和んでしまっていた私は、何の警戒もせずに「どうぞー」と軽く応えてしまう。
ガチャリとドアが開き、のんきに咀嚼しながらそちらへと顔を向けた瞬間──驚きのあまり、動作も思考も停止した。
「なんだ、待ちくたびれてるかと思ったのに優雅におやつタイムかよ」
呆れ顔でそう言って、ずかずかと室内に入ってきたやたらでかい人物。
なんとか口内のおだんごを飲み込んだ私は、近付いて来るその人と目を合わせたままガタッと勢いよく席を立った。
「は……っ?! 久我 尚人??!」
「どーも、数日ぶり」
口の端を持ち上げて嫌味っぽく笑う男性──久我 尚人を見上げながら、私は唖然とする。
八等身の抜群のスタイルに、自信に満ちた切れ長の瞳。
キャップをかぶっていたせいか、艶のある黒髪はちょっとだけへたってしまっている。
上半身は黒いアンダーシャツだけど、下はまだ土のついたユニフォーム姿で。……間違いなく、さっきまでグラウンドで野球の試合をしていた久我選手だ。
え、てことはつまり……柴沼さんが言ってた“ある人”って、久我 尚人だったってこと??! あの人かわいい顔してとんだスクイズ決めていきやがったーー!!