私と彼をつなぐもの。

会社までの20分の道のり。
見慣れた景色も色鮮やかに、まるで映画のワンシーンのように見える。

それぐらい、私の心は踊っているのかもしれない。


「黒宮さんの好きな食べ物はなんですか？」


「オムライス。ハンバーグ。エビフライ。ナポリタン。からあげ。」


「………それって全部、お子さまランチにのってますよね？」


「うるさい。」


「嫌いな食べ物はなんですか？」


「ネギ。ししとう。ピーマン。にんじん。しいたけ。」


「うん。完全にお子ちゃまですね。いったい何歳なんですか。」


「……32歳。」



「今度、飛行機のお子さまプレート買っておきますね。」


「おいっ！笑いすぎだろっ！」


コツンと私の頭を叩く黒宮さん。