私と彼をつなぐもの。
な、なんかいい雰囲気じゃない!?


意識するとなんだかだんだん暑くなってくる。


このままこうしてたいなぁ……。


でも20分なんてあっという間で、会社の近くについてしまった。


「駐車場まで行くと玄関から遠くなるから、七瀬はここで降りな。」


「あっ。はい。ありがとうございます。」


「別に。同じ家から、同じ場所に行くんだからなんて事ないだろ?」


またくしゃくしゃと私の頭をなでる。


これ。勘違いするからやめてほしい。


「今日は夕飯いりますか?」

照れた顔を隠しながら聞く。

「うん。いる。8時過ぎになると思うけど。また連絡するわ。」


去っていく車を見ながら今日の夕飯は、エビフライにすることに決めた。
黒宮さんに喜んでほしくて。


私って本当に単純なんだなぁ。








< 36 / 71 >

この作品をシェア

pagetop