伝言~最後のメッセージ~
「今日もう授業ないし、付き合うよ」
「どっか行って、気分回復!!」
「…………弥生」
「何?」
「…………亮は、交通事故にあったの」
「私だけ、良い気分なんて出来ない」
「看病しなきゃいけないの」
「交通事故……」
「だから、結婚式も……」
私はゆっくりと頷いた
悲しみを噛み締めながら
彼を見捨てられない
そんな自分に、笑えてくる
私のほうが、最初は恋愛下手で
けど、これからは違うのかもしれない
これからが、君の初恋
君を苦しめたくないから
これ以上は言わない
何も、しない
隣に居るだけ
時が来たら
君が思い出せなかったら
ただ、離れていくだけ
新しい時を生むために