淡いカルピス
恋色
教室に冬の寒い風が入る。
卒業するまであと何回着るかわからない制服をひんやりと冷やす。
「何が楽しくて 男子と一緒の教室で着替えてるんだか」
ため息混じりに由希(ユキ)が呟く。
「まぁ、普通漫画とかだったら別々だよね。」
「やっぱり!?流石、晴乃(ハルノ)は分かってるね!!」
共感を私に求めながら 由希は手早く体操服に着替える。
まぁ、別に見られて困るようなものは着てないし男女混合で着替えてるのは別に嫌ではない。
男子もいつもの事で、寒さに耐えながら着替えてる。
そんないつも通りの世界にちらっと視界に入った。
たったそれだけ。
たったそれだけなのに、自分が恋に落ちるだなんて思いもしなかった。