淡いカルピス
「なに飲むの?」
「紙コップのカルピスかな、やっぱり」
「あんた、それ好きだもんね」
さも当然のように答える私に、呆れつつ答える。
好きなんだこれが、なんか なんとなくだけど。
ボタンをピッと押すと コップがポトンと落ちてきた。
乱暴に入れられた氷、注がれていく白い液。
冷たくて白いなんて冬の象徴とも言える。
馬鹿みたいなことを頭で考える。
ピーピーという機械音がして、紙コップを手にする。
口に含めば冷たくて甘いカルピス独特の味が喉を潤していく。