遠距離なんて気にしないッ!!!!
沙愛が送り出してくれる。

「いーい?緋芽菜に無理強いしないこと。
あと意地悪もダメ。
天使レベルで優しくしてやってね」

沙愛が春川くんに注意する。
天使レベルって……。

「あーはいはい」

軽く聞き流して歩いて行く春川くん。
慌てて追いかけていく。

ガチャン────

屋上の扉を開けて、
私を先に行かせる春川くん。

屋上には少し小さめのダンボール箱があった。あれは何かと尋ねると、ニヤっと笑ってその箱の中からレジャーシートを取り出した。

「俺授業出ない時だいたいここにいんの。」

たまに途中で抜けたりするのは
ここに来るからなんだ。

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