毒舌王子に誘惑されて
「いませんよ。 滅多にない貴重な休日に会いたいなんて思った女、最近では美織さんくらいですね」
葉月君はさらりとそんな事を言う。
私はかぁっと顔に全身の熱が集まるのを感じた。
「会いたいって・・会社で毎日会ってるじゃない」
「そう言われりゃ、そうですねー。けど、プライベートな美織さんを見てみたかったし、実際に俺は今日楽しんでるし、だからいいじゃないですか」
葉月君の笑顔が眩しい。
はたと葉月君の笑顔が曇って、真顔になった。
「ーーそれとも、美織さんはつまんないですか?」
綺麗な瞳が不安げに揺れた気がして、私は慌てて首を振る。
「や、つまらなくないよ。ていうか、どっちかと言えば楽しい・・かも」
急に恥ずかしくなって、もごもごと語尾を濁らせる。
「なら、良かったです。 じゃあ次は買い物でもしましょうか」
ーーあ、また手。
本人も無意識なのか、本当にさりげなく葉月君は私の手を握る。
付き合ってる訳でもないのに手を繋ぐなんて変だよね。
そう思うのに、繋いだ手が不思議としっくりくる気がして私は何も言えなくなってしまう。
完全に葉月君のペースに巻き込まれてる。にも関わらず、悔しいけれど、それが嫌じゃない。
葉月君はさらりとそんな事を言う。
私はかぁっと顔に全身の熱が集まるのを感じた。
「会いたいって・・会社で毎日会ってるじゃない」
「そう言われりゃ、そうですねー。けど、プライベートな美織さんを見てみたかったし、実際に俺は今日楽しんでるし、だからいいじゃないですか」
葉月君の笑顔が眩しい。
はたと葉月君の笑顔が曇って、真顔になった。
「ーーそれとも、美織さんはつまんないですか?」
綺麗な瞳が不安げに揺れた気がして、私は慌てて首を振る。
「や、つまらなくないよ。ていうか、どっちかと言えば楽しい・・かも」
急に恥ずかしくなって、もごもごと語尾を濁らせる。
「なら、良かったです。 じゃあ次は買い物でもしましょうか」
ーーあ、また手。
本人も無意識なのか、本当にさりげなく葉月君は私の手を握る。
付き合ってる訳でもないのに手を繋ぐなんて変だよね。
そう思うのに、繋いだ手が不思議としっくりくる気がして私は何も言えなくなってしまう。
完全に葉月君のペースに巻き込まれてる。にも関わらず、悔しいけれど、それが嫌じゃない。