毒舌王子に誘惑されて
翌日、目を覚ますともうお昼に近い時間だった。
「ねむ・・」
ふわぁ〜と大きな欠伸をして、のそのそとベッドから身体を起こした。
パジャマのまま、コーヒーを淹れるためのお湯を沸かす。
カタカタと音を立て始めたやかんを私はぼんやりと眺めていた。
昨日は全く眠れなかった。
瞼を閉じると葉月君の顔が浮かんでくるし、思考を閉じようとすればするほどに葉月君の言葉の意味を考えてしまう自分がいた。
結局、考えないようにするために大して面白くない海外ドラマを明け方まで観てしまった。
いつもは牛乳をたっぷりといれるけど、眠気覚ましに今日はブラックにしたコーヒーを飲みながら、手帳を開いた。
「うーん、やっぱり会社行くか」
今日は日曜日で休もうと思えば休めるけど、来週のためにやっておきたい仕事がいくつかあるから午後は会社に行くことに決めた。
本音を言えば、仕事をしてれば何も考えなくていいからって気持ちもある。
私は冷蔵庫の余り物で作った炒飯を食べ、会社に行くための支度を始めた。
万が一、葉月君も来ていたらどうしよう。
少しドキドキしながら編集部に顔を出したけど、今日も変なロゴ入りのTシャツを着た佐藤さんと契約のライターさんがいるだけだった。
「おー、美織ちゃん。 おはよー」
「お疲れさまです」
休日出勤はいつものことなので、二人とも平日と変わらない挨拶をよこす。
私も二人に挨拶を返してから、席に着いた。
「ねむ・・」
ふわぁ〜と大きな欠伸をして、のそのそとベッドから身体を起こした。
パジャマのまま、コーヒーを淹れるためのお湯を沸かす。
カタカタと音を立て始めたやかんを私はぼんやりと眺めていた。
昨日は全く眠れなかった。
瞼を閉じると葉月君の顔が浮かんでくるし、思考を閉じようとすればするほどに葉月君の言葉の意味を考えてしまう自分がいた。
結局、考えないようにするために大して面白くない海外ドラマを明け方まで観てしまった。
いつもは牛乳をたっぷりといれるけど、眠気覚ましに今日はブラックにしたコーヒーを飲みながら、手帳を開いた。
「うーん、やっぱり会社行くか」
今日は日曜日で休もうと思えば休めるけど、来週のためにやっておきたい仕事がいくつかあるから午後は会社に行くことに決めた。
本音を言えば、仕事をしてれば何も考えなくていいからって気持ちもある。
私は冷蔵庫の余り物で作った炒飯を食べ、会社に行くための支度を始めた。
万が一、葉月君も来ていたらどうしよう。
少しドキドキしながら編集部に顔を出したけど、今日も変なロゴ入りのTシャツを着た佐藤さんと契約のライターさんがいるだけだった。
「おー、美織ちゃん。 おはよー」
「お疲れさまです」
休日出勤はいつものことなので、二人とも平日と変わらない挨拶をよこす。
私も二人に挨拶を返してから、席に着いた。