吸血鬼に甘い鎖を
ものすごい剣幕で
リヴィア君に向かって言い放つ。



リヴィア君は
複雑そうな顔色で
下を見つめていた。





『…リリーナを治すために、
おまえは人間界に来たんだろ?』



…えッ!?



治す、って…。




リリーナさんて人、
病気なんだ…。






リヴィア君は何にも言わないで
また黙る。




『…ならなんで
すぐ特効薬を見つけないんだ!

おまけに咲には手は出すし!


おまえ、助ける気があるのか!?』





「何もわかってない奴が
ぐだぐだ言うなよッ!!!!」




さすがのりヴィア君も反論。





その勢いにびっくりしたのか、
はたまた話を聞くことにしたのか。





クロト君は急に黙り込んだ。






「…俺はあいつがもう
助からないんだと知って
できるだけ一緒にいてやろうと
思ってた。



…けど治せる方法があると
知ったんだ」





「…それって…」





「…ああ、そうさ。


【人間の花嫁の血】だ」














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