吸血鬼に甘い鎖を
『咲、いい!

他の奴を探せば…』




クロト君が
あせったような顔色で
必死に私を説得する。


「…なんでそこまで
否定するのかなぁ。



それにもし
別の人を探したとしても
簡単に信じてくれる?」



吸血鬼を助けたいから
血をください、


なんて話
信じてもらえるわけないじゃん!



「これはある意味、
私だからできることでもあるんだよ?」



…そうだよ。




クロト君に会ってたからこそ
できることなんだよ。




さすがのクロト君も
これには納得して、




『…仕方ないな』


そう言ってリヴィア君を見る。





「…いいのか、サキ」




「いーよっ。

リリーナさん、助けてあげて」



リヴィア君は泣きそうな顔で、
でも本当に嬉しそうな顔で






「…ありがとう、サキ…」





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