吸血鬼に甘い鎖を
「…リヴィア君」


リヴィア君に近づいていって
私は小さくアイコンタクト。





リヴィア君も気づいたようで
頷いた。



その後ろからクロト君が
心配そうに見てくる。




『…頼むから無茶はすんなよ、咲。


リリーナを助けたいのは
本当だがおまえにもいなくなって
ほしくないからな』



その言葉がうれしくてたまらなかった。




「…大丈夫だよ、クロト君」



その様子を見つめながら
リヴィア君が頷いた。





「それじゃあサキ。


俺が小さく腕に傷を作る。

そこから流れる血を、
リリーナの唇に
滴らせてくれ」





「…うん、わかった」



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