吸血鬼に甘い鎖を
「みてみて!咲さんっ!

とっても可愛いですよ!」



「そ、そうだね…」


笑顔でこっちにソレを
向けてくるリリーナさん。




私は引きつった笑顔で
それを見つめるだけだった。




…なんでコウモリ。




「コウモリってホント
可愛いですよねぇ~ッ!!!


吸血鬼とは兄弟みたいに
仲いいんですよ!

あと、猫とかカラスとかも!」



「そ、そうなんだ…」



お願いだからコウモリ向けるの
やめて!!



その微妙な表情からのぞく
キバがなんだか怖い。



クロト君のキバを
連想してしまう。






…そういえば、クロト君は…?




「…ねぇ、リリーナさん。

クロト君って、どこにいったの?」


さっきから聞こうと
思ってたのにチャンスがなかったんだよね。





その言葉に、リリーナさんは
黙り込む。





「…咲さん、実は…」





「…え?」
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