吸血鬼に甘い鎖を
「…!?
なぜ明日なんですか!?
確定しているのなら
いますぐ行わずとも…!!!」
リリーナの反論に
レンディアは首をふる。
「いいや。
確かにこれは、
私も考えすぎだったとは思う。
しかしこれは、
クロトとの約束だったからね」
苦々しげに笑って
クロトへと視線を向けた。
クロトは黙ったままで
下を見ている。
「…クロト兄!
あの約束は確かに
あったかもしれません!
でも、それは今守らなければ
ならないものじゃないでしょう!?」
必死にしがみついてそういうけど、
クロトも首を振り、
『…約束は約束だ』
それを合図のように、
レンディアが静かに告げた。
「では、三人とも部屋に戻りなさい。
話はこれで終わりだ。
【印】の準備はしておくが、
正式な式まではまだ決まっていない。
民たちには知らせず、
くれぐれもこれは内密に。
…特に、あの咲殿にはな」
…それがどういう意味をなすのか、
リリーナにはわかっていた。
わかっていたが、
どうにも気持ちが納得いかなかった。
なぜ明日なんですか!?
確定しているのなら
いますぐ行わずとも…!!!」
リリーナの反論に
レンディアは首をふる。
「いいや。
確かにこれは、
私も考えすぎだったとは思う。
しかしこれは、
クロトとの約束だったからね」
苦々しげに笑って
クロトへと視線を向けた。
クロトは黙ったままで
下を見ている。
「…クロト兄!
あの約束は確かに
あったかもしれません!
でも、それは今守らなければ
ならないものじゃないでしょう!?」
必死にしがみついてそういうけど、
クロトも首を振り、
『…約束は約束だ』
それを合図のように、
レンディアが静かに告げた。
「では、三人とも部屋に戻りなさい。
話はこれで終わりだ。
【印】の準備はしておくが、
正式な式まではまだ決まっていない。
民たちには知らせず、
くれぐれもこれは内密に。
…特に、あの咲殿にはな」
…それがどういう意味をなすのか、
リリーナにはわかっていた。
わかっていたが、
どうにも気持ちが納得いかなかった。