吸血鬼に甘い鎖を
「…り、リリーナさん…」


涙が出てきて
リリーナさんに抱きつきたくなる。



リリーナさんはまた笑って
腰にさしてあった剣に
手をあてた。




「…さあ!

ここまで言ってもわからない
分からず屋はでてきなさい!

私が相手をします!」





騎士隊長は圧倒されて
少し戸惑っているようだった。




でも仲間がいるこちらのほうが
優勢だと見たのか、





「…姫様、私どもは
陛下のお言葉が第一。


たとえ姫様がそのように
思っておられたとしても…



私どもにとって
陛下の妨害は
防がねばならない事実」





「…そんな…」



そこまで言っても、
分かってもらえないなんて…。





「…許してくだされ、姫様!」



「…謝らなくてもいいのよ!!」



そして二人が、
剣を勝ち合わせた…
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