吸血鬼に甘い鎖を
「ありがとう、リヴィア君。
私が二人のことを見ていて
辛くなると思ったから
連れて来てくれたんでしょ?」
ここはお城の砦の一角。
丁度陰で見えないようになっているから
見つかりにくい。
「…別にいいよ、お礼は。
大したことしてないし」
後ろで寝ながらそう言った
リヴィア君。
私はその姿に静かに笑った。
「…だけど、どうして
ティナさんは戻ってきたんだろ?
一度フラれてもう一回来るって…。
すごい執念がないとできなくない?」
おまけにあんなに
自信たっぷりでさ…。
私だったら落ち込んじゃって
顔見たくもないのに。
「約束をしたんだってさ」
「約束?」
リヴィア君は続ける。
「もう少し大きくなったら
結婚してやってもいいって」
「く、クロト君がそんなことを!?」
「けどそれはあいつらが
3、4歳の時の話。
クロトだって覚えてるわけないし
それがまともな約束に
なるわけはなかった」
「…でも、ティナさんはそれを
覚えてた…」
だからきれいになって、
クロト君に会いに来たんだ…。
私が二人のことを見ていて
辛くなると思ったから
連れて来てくれたんでしょ?」
ここはお城の砦の一角。
丁度陰で見えないようになっているから
見つかりにくい。
「…別にいいよ、お礼は。
大したことしてないし」
後ろで寝ながらそう言った
リヴィア君。
私はその姿に静かに笑った。
「…だけど、どうして
ティナさんは戻ってきたんだろ?
一度フラれてもう一回来るって…。
すごい執念がないとできなくない?」
おまけにあんなに
自信たっぷりでさ…。
私だったら落ち込んじゃって
顔見たくもないのに。
「約束をしたんだってさ」
「約束?」
リヴィア君は続ける。
「もう少し大きくなったら
結婚してやってもいいって」
「く、クロト君がそんなことを!?」
「けどそれはあいつらが
3、4歳の時の話。
クロトだって覚えてるわけないし
それがまともな約束に
なるわけはなかった」
「…でも、ティナさんはそれを
覚えてた…」
だからきれいになって、
クロト君に会いに来たんだ…。