吸血鬼に甘い鎖を
しばらく行くと、
洞窟のような場所が見えてくる。


神殿、というのかどうか分からないけど。




首が痛くなりそうなほどの建物を見上げていると。
少し先に、ティナの影。




「!ぬかされてるっ」




まずい、行かなくちゃ・・!








洞窟の中へ入っていくと、やっぱり真っ暗。
明かりがついてるといっても・・、心もとない。




「うぅ・・・なんか怖いなぁ・・・」



そんなに暗いとこ苦手じゃないけど・・・
異世界ってのもあるし・・



「ってきゃぁ!?」



「キキキィ」




「な、なんだコウモリか・・・」



はぁああーっと息を吐いてもなんか複雑。
コウモリに見慣れるなんて・・・。




い、いやこんなことくらいでへこたれない!
頑張るって決めたんだもん!





「とりあえず明かりにそっていけばいいはずだよね」



真実の鏡は、選ばれた人しか真実を映さないって言ってたし・・。




もしティナさんがそうだったら、どうにもならないけど、
違っていたら・・・まだ私にも可能性はある。



「えーっと・・こっちに行ってみよう」








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