吸血鬼に甘い鎖を
ギィィ・・・と重いを扉の先に、
書類を片付けている王の姿。
祭も儀式も終わってせっかく暇が取れると思ったのに、と
ぼやいていたのはつい数分前のこと。
そこに現れる、1つの影。
「どうしたんだい、クロト。
おまえがここにくるなんて・・・珍しいね」
『・・親父。
真実の鏡って、なんだ?』
「あぁ・・・。
この国の近くにある神殿に古くから伝わっている鏡のことだよ。
覗いたものの心を見定める不思議な力を持っていてね、
心が清ければ真実を映し出してくれると言われている」
「毎年、建国祭で、ちょっとした企画にもなっているよ。
今更、それがどうしたというんだい?」
息子の表情はさえないまま。
どこかうつむきがちだ。
どうせ、またどこかから何かを聞いてきたんだろうけど・・・。
(・・おおかた、咲殿のことかな)
クロトがこれだけ真剣になるなんて、それくらいしかない。
朝方、咲殿と一緒に祭を見て回ると、嬉しそうに言っていた。
(王位のことも、それくらい真剣になってくれたら嬉しいのだが)
『・・親父。頼みたいことがあるんだ』
「ん?なんだい?」
書類を片付けている王の姿。
祭も儀式も終わってせっかく暇が取れると思ったのに、と
ぼやいていたのはつい数分前のこと。
そこに現れる、1つの影。
「どうしたんだい、クロト。
おまえがここにくるなんて・・・珍しいね」
『・・親父。
真実の鏡って、なんだ?』
「あぁ・・・。
この国の近くにある神殿に古くから伝わっている鏡のことだよ。
覗いたものの心を見定める不思議な力を持っていてね、
心が清ければ真実を映し出してくれると言われている」
「毎年、建国祭で、ちょっとした企画にもなっているよ。
今更、それがどうしたというんだい?」
息子の表情はさえないまま。
どこかうつむきがちだ。
どうせ、またどこかから何かを聞いてきたんだろうけど・・・。
(・・おおかた、咲殿のことかな)
クロトがこれだけ真剣になるなんて、それくらいしかない。
朝方、咲殿と一緒に祭を見て回ると、嬉しそうに言っていた。
(王位のことも、それくらい真剣になってくれたら嬉しいのだが)
『・・親父。頼みたいことがあるんだ』
「ん?なんだい?」