吸血鬼に甘い鎖を
『いーから、吸わせろッ!
昨日のは儀式なんだから
一滴も吸ってないんだぞッ!』





駄々をこねる子供のように
ジタバタ暴れるクロト君。







「…ちょっと我慢してくれない?



あれ、結構痛いから…」




昨日噛みつかれたとき
死ぬかと思って…ッ。







『それはおまえのカラダが
反応してんだよ』






…反応ッ!!??





『俺の嫁になる奴は
吸血鬼の儀式に
反応するんだ。



意識がふらふらになって、
首筋にじわーって
痛みがある。



んで、まるで…』





「そ、その先は言わないでッ…!」



なんか聞かないほうが
いい気がする…。







『ま、なんでもいいけどよ。


とりあえず、吸わせろ。




おまえに拒否権ないんだからな。





俺とは婚約者って契約が
残ってる。





それ以上、
俺はおまえの血を吸って
生きてく権利があるんだから』









「…うぅ」










ホントはすごく嫌なんだけど…。









仕方ないんだよね。











そうして、私は
クロト君に体を預けた。
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