吸血鬼に甘い鎖を
『よし、んじゃ行くぞ』





行くぞって言われても、
どうすればいいのか…。








私はとりあえず
体に力を込めた。





クロト君が私の肩を
つかむ。






長い爪が食い込んで、
私はそれをこらえるように
クロト君の肩を
強く握った。







ッ…!!!!







クロト君が、私の首筋に
顔をうずめた。











カプッ。











「…や…あ…」






変な声が出ちゃうッ…!!








痛いッ…。










意識がふらふらしてきた。







クロト君が
血を吸い取ってくのがわかる。








体が倒れそうだけど、
クロト君が
私の背中に手をまわして、
強く引き寄せる。






















『ふー…。ごちそうさま♪』









口を手で拭って、
ぺろっと舌べろを出した。










「…私、貧血になっちゃうよ」
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