吸血鬼に甘い鎖を
「…セーフ」







そんなセリフをいう日が
来るとはまさか思わなかったけど…。







椅子に座って、机に
だらっと体を投げ出した私。






走ってきた体は重く、
だるい。








「あれー?遅いと思ったら、
咲今日ぎりぎりじゃんっ」




歩いてくるのは私の
親友、由美。






由美はパンを片手に
私の後ろの席に座った。









「…ちょっと、いろいろありまして」






ちょっとどころじゃないか…。






「咲、ご両親外国
いっちゃったもんねー。


昨日引っ越しだったんでしょ?」







「…ぅん、そう」



まさかそこで吸血鬼に
会うとは思わなかったんですけど…。






「おつかれだねー。





…ん?




ちょっと見てみて、咲!」






んぁー…??




今の私は寝る以外
したいことが…。








































ぼんやりと目を開けると、
教卓の前に映っているのは…。










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