吸血鬼に甘い鎖を
『…答えろよ、咲』



急かすクロト君の言葉が、
私を責めてるようにも
聞こえる…。







「…わかんないよ、そんなの」





…嘘言ったら、クロト君
傷つけるんでしょ…?





だったら…







「…昨日いきなり会ったばっかで、
それこそ婚約者とか
吸血鬼とか、
わけわかんないこと言われて…」








「…それで、急に好きになれるわけ、
ないんだよ…。






人って、そういうもんなんだよ?


クロト君…。






恋は、ゆっくり時間かけなきゃ…




わかんないんだよ…」







わかって…ッ。



私の気持ち…。









今はこれが、精一杯だから…。







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