吸血鬼に甘い鎖を
「クロト君、夕飯は何がいいー?」




帰り道を歩きながら私は尋ねる。




クロト君はちょっと疲れた顔で
言った。




『…いらん』



「なんで!?
食べないと病気になっちゃうよ!」


せっかく気分良かったから
作ってあげようと思ったのに…。





ちょっとがっかり。




私はひとりで怒りつつクロト君に
説教。





『…腹減ってねぇんだよ』




…ふぅん。

まぁ、それじゃしょーがないかもだけど。






―――――――――――――――――
家に着いて、私は制服を着替える。





クロト君もあの棺があった部屋に
よろよろと入って行った。






「…どうしたんだろ」



なんか…ふらふらしてなかった?





…気のせいかな。
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