吸血鬼に甘い鎖を
「ちょっと、聞いてる!?」



ドンドンドン…!!!!





ギィ…。




「もー、遅いよ…。…!?!?」




ドサ…。




「クロト君!?」




―――――――――――――――――
クロト君は、ドアが開くなりその場に倒れこんだ。




私の部屋に連れて来て、寝かせてみる。




なんだか苦しそうで、顔色も悪くって…。




熱があるわけじゃないのに、
逆に冷たかった。




「…クロト君…」



そっと頬に触れる。




眠りながらも苦しそうにあえぐ彼は、
見たことのない表情をしていた。




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