吸血鬼に甘い鎖を
『…何、泣いてんだ…』


小さく、消えそうな声が聞こえる。



クロト君が半目を開けながら私を見ている。




「…な、泣いてないよッ」



良かった…。



思わず泣きそうになってた目をごしごしこする。






『…心配すんな。すぐ…元気になるって』



「…でも、どうして…?」



…!!




…ひょっとして…。






「…血を飲んでいないから?」




クロト君はうなずかないけど、
たぶんそうなんだろう。





…朝一回しか飲んでなかった…。




ヴァンパイアにとってはきっと、
血は命なんだよね…。







「は、早く私の血吸って!」
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