吸血鬼に甘い鎖を
『…おまえは、倒れやすいだろ…』




朝のことを思い出して、
胸に突き刺さる言葉。





『…俺様は、別に血なんて吸わなくても
生きてけんだよ…

これは、その症状が体に合わなくて
出ただけだ』








…私のことも心配して、
飲まないようにしてくれてたの…?




「…だめだよ、クロト君。飲んで」




『…誰が飲むか』



私は無理やり首元を見せて、
クロト君の顔のそばに近づけた。






『…ッ!!!おっ・・まえ、何やって…!!!!』




クロト君の目が、
ドクン…


と脈打ちながらどんどん血走っていく。





口元には牙が生えてきて、
手の爪もググッと伸びる。







『…は、やく・・・!どけろ…!
俺が吸わないうちに…!!!』
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