吸血鬼に甘い鎖を
「…え、ちょ。
ゆおう…くん??」


何をしてらっしゃるんでしょう??



柚王くんは私を後ろから
抱きしめたまま離さない。



きつく腕が回されていて、
逃げることができない。




「気づかないのか?

ずっと一緒にいたのに…」



口調変わってるッ!!



何が起きたんだぁぁ!?!?





「…え。
ごめん、何のことだかちょっと…」




「『アイツ』とは
一緒にいるくせに…」



ギリッと歯を強く噛んで、
悔しげにそう言った。







「…俺だって、
咲のこと…」



お、俺!?



さっきまでは僕って…!



そう言いながら、
徐々に近づく唇。




「…ちょ、離し・・て!!」



やだよ…!





「クロト君…!!!!!」
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