吸血鬼に甘い鎖を
帰り--------



台本をぶつぶつ
読みながら、劇の確認をする。




「…頑張らないと」




初めての舞台だもん、
成功させなきゃねっ。




とはいえさすがに
疲れてきたような…。




かれこれ2時間くらい
ぶっ通し。


クロト君は私の体がもたないからって、
出かけていった。



どこへ出て行ったかは
言わなかったけど…。





「頑張るんですね」



へっ!?


振り返ると、
教室のドアのそばに柚王くん。



「リヴィア…じゃなかった、柚王くん!
まだ残ってたんだ」




ふう・・・と
疲れた息が出た。





それを見て柚王くんが笑う。





「それは七海さんだって
同じでしょう?

僕は書類の片づけがあったので
残ってたんです」



「…そ、そうなんだ」




なんか二人きりだと
またクロト君に怒られそうだよ…。



ここはできるだけ距離を置いて…
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