吸血鬼に甘い鎖を
「彼が『王子』と
呼ばれる理由」



…え!?




「知りたくないか?」


いきなり口調も変わって
一気に吸血鬼モード。



格好は柚王くんなのに
目と口調が違うだけで
まるで別人…!





「…代わりに私の血を
もらうとか言わない?」



吸血鬼なんだからありえる。



クロト君は特別な血なんだ、
って言ってたし。




「しない。
おまえの嫌がることはしたくないからな。

でも『王子』って単語は気になってるだろ。


ま、そのままの意味だから
教えるまでもないだろうけど」




リヴィア君は軽く笑った。




「…そ、それって!!」




私の考えを読むように、
リヴィア君はうなずいた。






「そう。

あいつは【吸血鬼界の王子】なのさ」
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