吸血鬼に甘い鎖を
『え…!?咲!?

わ、悪かったよ。
ずっと言ってなくて…。



でも本当に俺…!!』




その先を言いかけるクロト君を制す。




私は嬉しくて嬉しくて
たまらず、クロト君に抱きついた。





「…クロト君、好きッ!!!」




『…え?』




「…も、もう一回なんてやだよ」





クロト君はしばらく黙ったまま
抱きついてる私の顔を引き離して
よく見る。



『…本当に…か?』




赤い瞳が動揺と不安の色をしている。




私は頬に触れてうなずいた。




「…うん。やっと言えたよ」




その瞬間、クロト君が
私をギュッと抱きしめた。




「わ、わわぁっ!?」




く、苦し…!!




『…咲…ッ!!!』




「…大丈夫。

夢じゃないよ?


でも気づいたのはさっきなんだけど」



問題が解決してから言おうって、
そう思ってたんだ。


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