吸血鬼に甘い鎖を
「…さっきリヴィア君と
話してたことがあったの。



それで、聞いたの。


『クロト君が王族』なんだって」



クロト君は真顔で
私の話を聞いてくれていた。




「…私は、王族だったことより
言ってくれなかったことのほうが
ショックで…。


それで泣いちゃった私に
クロトが泣かすぐらいなら
俺がそばにいてやる、


みたいなことを言われて…」



で、さっきの状況に
いたるわけなんだけど…。




それ以上言わなくても
納得したらしいクロト君が
言葉をつないだ。




『…それで、さっきの
タイミングで俺が言ったから
余計に泣けてきた、ってか?』



「…ぅん。


でも、ね?


クロト君が怒ってるかなぁ、とか
私のせいで考え込んでたら
どうしよう、とか


いろいろ考えれたから
素直な気持ちになれたんだよ?」




『…だからちょっとは
リヴィアに感謝しろって言いたいのかよ?』




「そ、そーじゃないけど」


横目でにらむクロト君が怖い。



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