吸血鬼に甘い鎖を
「…そうかな。

おとぎの国の話みたいで
なんかいいけど…」



「…へぇ。

俺やっぱサキとは気が
合うかもな。

今みたいな会話とかさ」



にやっと笑いつつ
赤い瞳をきらめかせる。



「…ッ!!

って、リヴィア君と
こんなことしてる場合じゃなかったッ!

早く探さないと!」



グイッ。



走りかけてつかまれる腕。




そのまま腕の中に包まれてしまう。




「ちょっとリヴィア君!

やめてよッ…!!!」





「…嫌だ。

離したら、おまえはクロトの所に
行くんだろ?」



やけに熱っぽいリヴィア君の口調。




私はいたたまれなくなって、
リヴィア君に話すことに決めた。




…やっぱり、
話しておいたほうがいいよね。





「…リヴィア君、
私この前気づいたんだよ。



クロト君が好きって気持ちに…。


自分じゃわかんなかったけど
クロト君とケンカして、
不安だったし
さびしくてたまらなかった…。



いつ戻れるかなぁって
もう元には戻れないのかなって
何度も思って…。


でもクロト君は
何度も私を助けてくれて
信じてくれて…。



絶対に約束を守ってくれる人
なんだって、そう思った。



だから…」

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