恋に目覚めたシンデレラ
「沙織ちゃんと女子トーク?」
「はい、女子トークです。お互いに彼氏の事で悩んでいる事とか話せたらいいかなって思ったんですけど」
「沙織ちゃんも恋愛で悩むことなんてあるの?」
「ありますよ。恋愛って難しいと思うんです。付き合っていればそれなりに不満も出て来たりしますしね……。それで、どうしますか?あさってはうちに泊まるって事でいいですか?」
「そうだね。沙織ちゃんとの女子トーク楽しそうだし……でも一応、晃さんに聞いてみるよ。泊まるなら食事の用意は要らないって小野寺さんにも言わないとだし」
「分かりました。決まったらまた言ってください」
退社時間になり。
「葵さん、お疲れさまでした」
「沙織ちゃん、お疲れさま」
沙織ちゃんが帰って暫くして私も着替えて会社を出た。
今朝、ランニングをして帰って来た晃さんはキッチンで会ってもいつも通りに私や小野寺さんと会話をした。
昨日の事、晃さんはどう思っているのか、ひょっとして私に対して気持ちが変わったんじゃないか、そう心配していたのに何もなかったかのように普段通りの晃さんだった。