恋に目覚めたシンデレラ

沙織の家はオレンジの屋根で小窓があって外壁はクリーム色の建物。
外観がまだ綺麗でまるで新築のようだ。



「沙織ちゃんの家は新築?」


「いいえ、半年前にリフォームしたんです。それまではかなり古くて階段なんか上がる度にギシギシしてたしスキマ風も入り込んで冬は結構寒かったんですよ。開きました葵さん入って下さい」


「お邪魔しま~す」


「買ってきたものは、とりあえず冷蔵庫に置いてきますね。葵さんはそっちの部屋で休んでて下さい」


チューハイ、カクテルのお酒の缶やおつまみ用の食料等が入った袋を沙織に渡して玄関を入った直ぐの部屋に入ってから。
お泊まり用の着替えなどの入ったバッグを近くに置き突っ立っていると沙織が入って来た。


「もう葵さん立ってないで好きなとこに座って下さいよ」


「うん」


カーペットと同系色の同じ形のクッションが三つずつL字型に並べてあり端に葵は座った。


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