恋に目覚めたシンデレラ
1歩近付く
バスルームから出た後リビングに行った。
リビングはとても広い。
ここにはテレビがあったテレビを見ながら洗濯が終わるのを待てば眠らずにいられるかもしれない。
そうだ!
いつでも好きな時にこの部屋でテレビを見ても構わないと滉から言われていたことを思い出した。
今日は水曜日だっけ何か良い番組やっていたかな……。
コの字型に並べられたソファーに座りテーブルの上のリモコンを操作し番組表を確認すると。
ドラマがやっていたけど見たことのないものだったし後はニュース番組。
あっ、二時間枠の特別番組か。
これを見よう。
テレビを見ている途中、足が疲れてきてはしたないかなと思いつつ足をソファの上に投げ出し仰向けになった。
体が延びて気持ちいい。
これ幅広いしベッド変りにでもなりそう……。
「葵さん……葵さん起きてください。こんな所で寝ると風邪をひいてしまいます」
誰かに揺り動かされて渋々と目を開けると今度はハッキリと晃さんの声が聞こえて今どこにいるのか思い出した。
「晃さん……あっ!!洗濯物……」
「喉が乾いてキッチンに行こうとしたら微かにテレビの音がしたので覗いて見たのですが駄目じゃないですか。こんな所でうたた寝なんかして」
「すみません。今、何時ですか?」
晃さんは怒っているのか眉間に皺を寄せて睨んでいる。