恋に目覚めたシンデレラ


「でも、カップを片付けないとそれに洗濯物を干さないと」

「駄目ですサンルームもキッチンも行けば体が冷えてしまいます。キッチンは今、暖房器具はつけてないし冷えていますこれはこっちでやっておくから寝て下さい。洗濯物はかごに移しておけば小野寺さんがやってくれるはずです」


有無を言わせない言い方で追いたてられ部屋から出ようとして上着を脱いで返そうとすると。

「部屋の外はかなり冷えています。そのまま着ていって下さい」

「すみません。お借りします」


上着を借りてバスルームで濯物をかごに移したあと明日の朝干そうとかごを持ったまま部屋に入った。

滉さんの上着大きい……
袖口を捲って自分の腕に合わせてみた。
こんなに違うんだ。

鏡の前に行き自分を映してみると大きすぎて私には似合わない。
これを着たあの人を思い浮かべた。

滉さんだから似合うんだろうな。
袖口を元に戻してハンガーにかけた。


それからベッドに入った後はミルクが効いたのか直ぐに眠ってしまった。




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