恋に目覚めたシンデレラ

「そうだ、小野寺さんっていう家政婦さんの作るのお料理は凄く美味しいんだよ。……」


小野寺の作ってくれるお料理の話で盛り上がると羨ましがって食べたいから今度お邪魔してはダメかと沙織が訊いてきた。

「晃さんに訊いてみるね」

「行けたらいいな~。本当に訊いてみてくださいね」

「近いうちに訊いてみるね」


数時間後

入浴後リビングに本を持って入ると晃さんがいてちょっと驚いた。

「葵さんを一人にしておくと、またうたた寝しそうで心配です。今日から洗濯が終わるまで俺もここにいることにしました」

滉さんも一緒にここに……。

「話し相手がいれば、さすがにあなたも寝ないですよね。昨日と同じようにホットミルクでも作りますか?葵さんは座って待っていてください」


ドアをあけスッと出て行ってしまった。


寝ないように監視される……って事?

暫くして晃さんはホットミルクを持って来て私の前に置いてくれた。


「ありがとうございます」

「不服ですか?」

「えっ?」

「何か気に入らない。そんな顔をしています」

またも顔に出ていたのか……晃さんにまた読まれた。

「監視してもらわなくても大丈夫です……私は子供じゃないし。今日は絶対寝ません、気を付けます」


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