恋に目覚めたシンデレラ
誕生日……。
今日は11月の……24日で私の生まれた日。
バタバタしていて、自分の誕生日なんてすっかり忘れていた。
部屋に行き着替えていつもより30分早くキッチンに行くとテーブルの上にはレストランのフルコースを全部並べたような豪華なお料理がテーブル一杯に載せてありテーブルの真ん中にはワンホールのケーキがあった。
「凄いですね……」
ケーキにはご丁寧にロウソクまで立ててあった。
「小野寺さんにケーキは何処のお店がいいか訊いて教えて貰って頼んでおいたんです。
一応ロウソクも付いているようですが
火を付けてもいいですか?」
頷くと晃さんはケーキに立てられたロウソクに火を付けた。
「葵さん、ロウソクの火を」
「はい」
こういうときは消す前に何かお願いするんだっけ誕生日なんて何年ぶりだろう。
目を瞑ってあることを願ってからロウソクの火を一気に消した。
「葵さん、おめでとうございます!!」
おめでとうなんて言われれるとちょっと照れくさい。
「……ありがとうございます。
誰かに祝って貰ったのなんて久しぶり嬉しいです」