恋に目覚めたシンデレラ
「だって迷惑でしょ?滉さんには目障りになるし滉さんのお気持ちは解りましただから出ていくんです」
「どう解ったと言うんですか?葵さんは全然解ってない」
滉は立ち上がると葵の目の前まで来た。
「本当にしょうがない人だ。あなたが俺のことを好きだと言ってくれたのに、ここから出ていかせると思っているんですか?」
「だって告白したのに何の反応もしてくれなかったから滉さんはもう……」
「好きだと葵さんから言われるとは思わなかったから驚いてしまって理解するのに時間がかかったんです」
滉は葵の体を抱きしめた。
「俺の恋人になってくれませんか?」
私を抱き締めたまま晃さんは訊いてきた。
「はい、滉さんの恋人にしてください」
滉は葵の顎を持ち上げると唇を重ねた。
「今から葵さんを俺のものにしてもいいですか?ずっと待っていたんですこの時を―――――。
葵さん可愛いです。このままずっと俺だけを見ていて下さい」
甘く囁やかれて初めてだから怖いという思いは段々頭のすみに追いやられてしまい……このまま抱かれてもかまわないと思った。
「葵さん……すみません」
「えっ……」
晃さんは私の躰からそっと手を離した。