誰かが笑って そして泣く
〝鉄格子の向こうには
素敵な宝物があるんだって…〟
そんなことを信じたいくらいに
ここは窮屈で 息苦しいんだ
〝誰か殺して〟と、思うくらいには…
でもね、
わかってるんだよ
なんとなく気づいてるんだよ
この檻の外に出てみたところで
苦しいものは苦しいのだと
あぁ、笑っちゃうね
結局のところ
わたしはどこにいても息苦しいのだもの
笑ってしまうわ
(鈴の鳴るような可愛らしい笑い声はひどく自嘲的だった)