藍色の瞳
「…かけなきゃ良かった…」
そう後悔しながら台所に行き、冷蔵庫を開ける
私自身は全く外に出ていないのにお茶やジュースやお酒など色々な種類の飲み物が揃っているのは、いつも食事と共に大量の飲み物が届くからで
…きっと私がどんな飲み物が好きか分からないんだろうな
だから手当たり次第買ってきてくれる
それが分かっていても私が黒服の人に自分の好みを言うことはなかった
そして今日も届けられる私の食事
コンコンッとドアを叩く音が聞こえると、私は外の様子を確認してからドアを開ける
「朝ご飯です。」
「…いつもありがとうございます。」
どんなに相手が厳つくて怖くても、頭を下げてお礼を言う事くらいはしている
最も…
「え…あの…自分に頭なんて下げないでくださいっ!」
って焦って止められるんだけど…
見た目は怖くても喋れば優しそうな人達ばかり
「あま…」
朝ごはんとして届けられたどこかの店のパンケーキは出来立てで温かったけれど
シロップとバターの量が私には多すぎたみたい…
それでも、頑張って最後までお腹に押し込んだ私は動けないくらい苦しくなってしまった
……太っちゃうな
自動的に重くなり下がってくる瞼
さっき起きたばっかりなのに…な
そう頭では目覚めようとするものの、足はふらふらとソファーへと向かう
そしてそのままソファーに身を預けると、私は眠りに落ち…
『♪♪♪…』
……なかった