藍色の瞳




「……俺も行く」






少しした後聞こえた新の声






「いや、別に来なくていいよ」






「ついていくとは言ってねぇーだろ。
久しぶりに繁華街でブラブラするだけだよ。」






「…どーせ、女の子ナンパするだけでしょ」






「しねーよ…

久しぶりトウマんとこのBARに顔出してくるだけだ。」






「…へぇ」






きっとトウマのとこには夜行くんだろーな






昼は腐るほどいる女と遊んでんだろ






うーん…兄として放っておいていいのか






あの繁華街は俺達の庭みたいなもんだからな…






新は好きな様にするんだろうけど…






「だから、何かあったら呼んでくれ」






「……?」






「何か厄介な事でも起こったら俺を呼べって…

同じ繁華街にいんだから」






「あぁ、そうだね。
最も柊雅1人で何でも解決出来ちゃうと思うけど」






「……だからもしもの場合だって」






……ほんとに新は柊雅が好きだよな

loupのメンバーの中でも1番慕ってるんじゃないか?






まさに……犬






「ぶっ」






「うわっ!?何だよ、汚ぇーな」






「悪い悪い…
まぁ…頼りにしてるよ」






これ以上弟でからかうのもどうかと思った俺は






「ご馳走様」






「え……理玖兄……はぁ!?」






自分の分の支払いを新に押し付け、2人しかいなかった小さなBARを出た






< 109 / 139 >

この作品をシェア

pagetop