藍色の瞳
「んぅっ」
私の唇に触れた柊雅さんのそれは冷たく一瞬ピクリと身体が跳ねる
そっと目を開けると目の前にあった綺麗な顔
そしてながい前髪の間から除く漆黒の瞳も薄く開かれていて
「…っふぅ…」
私が口を開くのを待たずに無理矢理こじ開けて侵入してきた舌は求めるように激しく、だけど優しく動く
も…う…限界…
トンッと力なく胸を叩くと離れていく唇
息切れしてきっと真っ赤だろう私の顔を見た柊雅さんは、なぜか顔を歪め
「…あの」
ぽすっと自分の肩に私の顔を押し付けた
「~~…」
あぁ…こんなにも近くにいる
柊雅さんの香りが鼻腔を掠める
これは…夢なのかな…
覚めたら…貴方はいない?
そんなの…嫌だよ?
それなら私は目を閉じない
貴方が消えないと確信する時までずっと目を離さない
そんな意気込みも睡魔には勝つことができず
「……すぅ」
柊雅さんの腕の中という一番心地良い場所で私は眠りに落ちてしまった