藍色の瞳
「おはよう」
ま…眩しい
「よく眠れた?」
「はい」
朝8時
自然と目が覚めた私が寝室を出てリビングに行くと、昨日車にいた茶髪の人がものすごく爽やかな笑顔で迎えてくれた
……夜眠れずに考えていた疑問が早速1つ解決された
「ほら、若が待ってるよ」
そう言われて視線を奥に移すと、ちゃんと白のTシャツを着た柊雅さんがソファーで長い脚を組み優雅にコーヒーを飲んでいた
「何を待っているんですか?」
「え?蜜ちゃんに決まってるじゃん」
……名前、言ってくれたのか
「いやいや、どこをどう見たらそうなるんですか!」
無表情で何も言葉を発さないから何を考えているのか全く分からない
でもやっぱり……コーヒーを飲んでるだけでも、倒れてしまいそうな程の“色気”というやつが出てるから尊敬してしまう
「まぁ、とりあえず座ってくれる?」
柊雅さんが座っている右端とは反対の左端に浅く腰掛けると
グイッ
「わっ」
長い腕が腰に回り引き寄せられたかと思うと、一瞬身体がフワッと浮き
「朝から盛らないでくださいね」
「…誰が」
気付いた時には柊雅さんの右膝の上に乗せられていた
……何この体勢…恥ずかしすぎる…
真っ赤であろう私に当然反抗する気力があるはずもなく
「それでは蜜さんのこれからのことをお話ししますね」
何事も無かったかの様に話が始まった