藍色の瞳





「薄々気が付いていると思うけど“若”っていうのは皇組4代目組長の息子、つまり若頭である皇 柊雅のこと。
だから若は次期5代目組長ということになるよね。」






「………は?」






え、ちょっと待って






いきなり話についていけない






「分かりやすく一言で言うと、僕たちはヤクザなんだよ」






「……は…い…?」






返事はするも正直頭が追いつかない






そんな私に追い打ちをかけるように






「皇組って言ったら裏の世界は勿論、一般でも知らない人なんてなかなかいないと思ってたけど…
なんせ日本ではトップに立ってるから」






ふわっと微笑みとんでもない事実を知らされた






日本でトップの皇組の若頭が柊雅さんで…

私はその柊雅さんに拾われたってこと??






「ちなみに僕は若の右腕兼組長の秘書をしている結城 理玖(yuki riku)。
困ったことがあったら声かけてね。」






もう頭がパンク寸前だったけど、無理矢理押し込んでコクコクと頷いた






……ん?






なんか今の話の流れだと






「私家に帰れないんですか?」






これからこの人達と生活するみたいじゃない?






「家って……どこの?」






理玖さんはキョトンとした表情で聞いてくる






「どこって……私が今まで住んでた家ですよ‼︎」






「それならもう理玖に売らせた」






今まで黙っていた柊雅さんの低い声が耳元で聞こえる






「………そうですか



……って、はぁぁぁぁ⁉︎」






「……うるせぇ」







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