藍色の瞳
「え、どうして…
どうして私の家…」
教えた覚えないんだけど…
「調べたに決まってんだろ」
『何言ってんだコイツ』みたいな顔で言われても…
「…そうですか」
としか言えないよね
どうせあの部屋にたいしたものなんて置いてなかったし
私が唯一大切にしている物は、今もちゃんと耳に付いてる
なら売られても問題ないか…なんてすら思えてくる
「これからはここで生活してもらうから、お金の心配はしなくていいよ」
…一体この人達はどこまで知っているんだろう
「若も今日は休みをもらったみたいだし、必要なものは好きなだけ買ってきな?」
「え、でも私…」
今は仁から盗んだ約14万しか持っていない
あまり買い物はしない私でも、生活用品や服や化粧品を買い揃えるには無理がある
「だからお金の心配は要らないよ。
蜜ちゃんは1円も払わなくて大丈夫」
「……え」
でもそれじゃあ…
言葉に詰まった私に
「着替えてこい」
柊雅さんが静かに言い放った