私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)
「六花、テスト対策してる?」
「まだいい」
「またそう言って、課題は手つけなよ?六花いつも提出間に合ってないんだから」
「うん」
少しおせっかい。
でも、秋奈だけだ。こんな私と普通に会話してくれるのは。
「秋奈、うるさい」
「Noisy.もう、理紗ってば意地悪」
「確かめてあげてるの」
「若干引っ掛けてるくせに~」
そう言いながら秋奈は離れて自分の席に向かう。
そのまま前の席の人と話しはじめた秋奈。
そんな秋奈にクラスメイトがまた少し加わって、楽しそうな話声がする。
成績優秀、容姿端麗…とはいわない。
でも、性格よくて、関わりやすい秋奈。友達はいっぱいいる。
私がいなくても、秋奈は1人じゃないんだ。